『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』

これまで数々のビジネス書を読んできたけれど、この本は別格。

 

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『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』西野 亮廣 著

 

キングコング・西野さんが書いた初のビジネス書だ。

 

 

 

有名な経済学者やカリスマ起業家・企業コンサルタントの本には、必要な心構え、経営戦略などのロジックが描かれることが多い。

 

対して『魔法のコンパス』には、西野さんが行ってきたありのままの「行動」が書いてある。

 

 

 

本の中では、話題となった絵本の作成工程や資金調達の方法が惜しげもなく公開されている。もちろんその行動をした経緯として西野さんの価値観やお金の考え方も記されているけれど、堅苦しくないから経済に興味がない人でもすらすら読むことができる。

 

 

 

すごいと思ったのは、西野さん自身が炎上した時の話が面白おかしく描かれていること。

自分を理解してくれない世間を批判したり、お涙頂戴になりそうな話の展開なのに、それを笑ってたたき返す西野さん。

その強い精神力と痛快な言葉たちに、あっぱれ。

 

 

 
ロジックはたまに読むにはいいが、いざビジネスを始めようと思った時に読んでもなかなか一歩踏み出せない。結局現実世界で何から始めていいのかわからないからだ。

今まで経営なんて考えもしなかった人が経営戦略を立てたところで、成功した自分の姿や喜んでくれるお客さんの顔が浮かばないからすぐ諦めてしまう。


しかし、経験談を聞けば自分の理想とするビジネスや生活が鮮明になりやすい。それにこんなにハウツーが公開されていれば、それを見て真似することだってできる。現実に叶えている人の道を振り返ってみると、たいして自分と変わらない人間だったことに気が付く。「今からだって間に合う」と勇気が出る。


『魔法のコンパス』は面白いことを始めたい、でも勇気が出なかった人たちの背中をぐいぐい押してくれる一冊だ。

 

半面、ここまで披露されているからこそ、やりたくてもやらない・最初から諦めている人を許さない厳しい本でもある。読んでいると「こんなに公開しているんだから真てよ。やれよ。」と見えない重圧を感じる。

 

その点は漫画家・西原理恵子さんの新書『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』にも似ている。

 

 

 

今までと少し違ったビジネス書を読んでみたい方、やりたいことがあるけど一歩が踏み出せない方、ぜひご一読あれ。

 

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『魔法のコンパス 道なき道の歩き方』
西野 亮廣 著